備忘録のようなもの

思うことのあれこれを記録しておくところ

人生最後の推し

 正門良規くんが25歳になりました。わたしがファンになったとき、彼はまだ20歳でした。たった5年、と思う人もいるでしょう。わたしも思います。でも、その5年は本当に濃厚で、刺激的で、とても穏やかでした――なんて言うと、まるでファンを辞めるみたいな気配ですが、ある意味そうかもしれない。

 わたしにとって正門くんは、人生で最後の推し。最後の「応援したいアイドル」だと確信しているから。きっと正門くん以上の人は、現れないと思うから。

 こんな重いオタクに好かれて、正門くんには心から申し訳なく思うんですが、それもまあ、きっと笑って許してくれるかなぁ、と勝手に思っています。だって正門くんとわたしたちファンは「両想い」らしいので。そういうところ、本当にかわいいんだよな。

 ダンスがあまり得意ではなくて、歌もそれほど。そもそもわたしがはじめて正門くんのパフォーマンスを見たとき、ソロパートらしきものなんてなかったんですよね。だからこそ、余計に気になってしまった。ソロパートもない。センターで踊ることもない。それでも正門くんは、あのよすぎる新陳代謝をこれでもかというほどに発揮して、汗を迸らせて歌って、踊って、ギターをかき鳴らしてた。輝いてた。それが、2016年の12月。一瞬で心を奪われました。

 あれよあれよという間に、正門くんのファンとしての生活がはじまり、今に至ります。飽き性で面倒くさがりのわたしは、正直正門くんのことも「まあもって3年かな。辞めちゃうかもしれないし」ってはじめは思ってた。でも、段々、辞めて欲しくなくなってた。なにわ男子ができたとき、ファンが不安になるようなことを一言も言わなかったし、そんな姿を一瞬も見せなかった正門くんのことを、どこまでも応援しようと思えたんですよね。それが、2018年の12月の話。

 Aぇ! groupができて、デビューという明確な目標を口にすることが増えた正門くん。個人では「お芝居で賞が欲しい」と言うほど、穏やかな性格ながらも野心を隠さない誠実さに心の拍手は鳴りやみません。だって、そうやって目標を掲げられるって、覚悟があるってことじゃないですか。毎日、その目標に向かって努力してるってことじゃないですか。すごいなって思います。尊敬してます。本当に。

 正門くんのすごいところは、なによりいつも誠実で真面目で、自分も他人も裏切らないところ。自分にも嘘を吐かないところ。ぽやぽやしてるっておとぼけなところをいじられても、それをすんなり認めて受け入れる。弱点にしない。自分をちゃんわかっていて、ちゃんと愛せる人なんだなって思うんですよね。そんな正門くんを見ていると、わたしも自分のこと、ちゃんと愛してあげたいなって思えるようになったんですよ。不思議ですよねぇ。本当に、正門くんを見ていると、ずっと心が穏やかでいられる。そうあることで、恥じないファンでいたいって思っているのかもしれません。自分も、成長したいって、思えるようになって、やさしい人にたくさん出会えるようになって、毎日がぼんやり明るくなって。本当に毎日が楽しくてしあわせに思える。

 こんな激重なファンを生み出してしまう、悪魔的な存在とも言える正門くん。小春日のように明るくあたたかな笑顔が、一日でも多くありますように。そしてなにより、夢をひとつでも多く叶えられますように。

 誕生日、おめでとうございます。いつもしあわせをありがとう。
 大好きなお芝居がたくさんできることを心から祈っています。大好きです。

やりたいことをやるための努力

 大学時代の恩師に「えぬちゃんはピアノでなにを表現したいの?」と言われてなにも言えずに黙り込んでしまったことがある。先生はしばらく待ってから「ピアノは好き?」と訊いた。わたしは「好きです」と答えたけれど、それ以上なにも言えなかった。わたしは大学に入るまで、先生に言われたとおりに練習し、曲を完成させ、演奏してきた。それが正しいと思っていたし、自分で考えて表現するなんて一瞬たりとも考えたことがなかった。どう弾きたいか、どう聴かせたいか。微塵も考えたことがなかった。

 しばらく「表現したいこと」との葛藤が続いた。ゼロを1にする作業は大変で、元々ない感情をどうやって育てればいいのか、そこから考えなければならなかった。わたしは随分と考えてから、「好きにするって難しいんだな」と思った。昔から「優等生」で、規則も締切も守るのが当たり前。もちろん、だからって表現したいことが養えないわけではなかったと思う。でも、わたしは自分の力をちっとも信じていなかった。だから、自分でなにかしようとも思わなかった。本当に消極的で、無気力な学生だった。

 恩師の言葉を思い出すたびに、随分と面倒な学生だっただろうなぁ、と思う。おかげさまで、わたしは今、好きなことをするためにありとあらゆる手を尽くす人間になった。おそらく、学生の頃そうやって音楽に取り組んでいれば、わたしなりの表現にたどり着けたかもしれない。でも、できなかったからこそ、音楽ではないことで自分の表現を探している。

 まだまだ自分にできることは少ないけれど、「やりたいこと」のためになにができるか考えることはできる。実現するために必要なものを分析して、努力することを厭わない人間になれたのは、やっぱり恩師の言葉のおかげだ。ピアノはすっかり弾かなくなったけど、わたしの生活からピアノの音が消えることはない。わたしの「好き」は、そういう「好き」だから、これはこれで正解だと思っている。

 まだまだやりたいことが尽きない。わたしはひとりしかいない。困ったもんだ。千手観音よろしく腕がもう少しあれば、と思わないでもないけど、腕があったって考える頭はひとつだから同じか。次はなにをしよう。なにができるだろう。ピアノで表現したいことは「なかった」けれど、わたしを表現する方法は無限にある。大きなことはできないだろうが、生きた証を残したい。

和田家の男たち第5話まで見て三ツ村くんのことを考えた

 早速ですが、今までの話がどうだったか、あらすじ等々なんかは公式サイトで確認できますので、その辺大幅に割愛させていただきます。あと、テラサのスピンオフの話はしてないっす。本編に直接は関係ないんで。

金曜ナイトドラマ『和田家の男たち』|テレビ朝日

 ところどころ「?」となる点はあるものの、それが伏線なのか本筋なのか、はたまた回収されることはない小ネタなのかさっぱりわからないのが、大石静脚本。コメディ部分の小気味よさと謎の歌唱シーンなどある意味キレキレの作品となっております。

 それにしても、三ツ村翔星かわいすぎんか~~? 顔も仕草も声も服装も、どこをとってもかわいい。そりゃまあ、わたしが正門くんのファンだからなんですけど、それはさておき5話の三ツ村はずるい! もうはちゃめちゃにずるい!

 

そもそもの三ツ村翔星

 1話で、優くんがはじめて書いた記事のタイトルがいまいちだと言って志麻ちゃんの「ミルクすき焼きマキアート」を採用する三ツ村くん。とは言え、優くんはタイトルを変えられたことよりも、記事がアップされたことを喜んでいてさほど気になっていなかった模様。
 2話。印田さんの「大事にしておいたほうがいいと思いますよ」という言葉に、腑に落ちない顔をする三ツ村くん。この時点で、志麻ちゃんと印田さんは、優くんに一目置いていることがわかる。けれども、三ツ村くんとしては、それほど期待していないのか、そもそも和田優がどんな人間か多少知っていてのことなのか、リアクションは薄め。まあ、この時点ではまだ「上司」という視点でしか見ていないし、実際、優くんに「先輩」と言ったら「先輩はやめてよ」と言われているので、このときにはっきりデスクとライターという関係性になったとも言えるわけで。
 で、3話にはカッパのネタを振る三ツ村くん。この時の笑い方がまあ嫌なやつの笑い方なんだよなぁ。本当に行くと思わなかった、というようなことを言っていたけど、行かせたんおまえやろ! ひどいな!(ばくしょう)
 4話で寛さんと意気投合。和田家のことを少し知る。そもそも心配していたのは志麻ちゃんなので、三ツ村くんとしてはまあ、様子を見に、くらいの感じだったのかも。それにしてもあの服はどこで売ってるんだよ。

 ざっくり振り返るに、三ツ村くんはそもそも和田優のことを数あるライターのひとりとしか思っていなくて、一方優くんはと言うと、拾ってもらったこともあってできれば三ツ村くんに褒められたい(認められたい)という気持ちがどこかにある様子。そうでないと電話にすぐ出ないと思うし。
 そんなわけで、三ツ村くんは前提として「ビューを稼げるライター」にしか興味がなく(というかおそらく誰にも興味ない……)、「ビューを稼ぐためにアドバイスはする」ことはあったわけだ。印田さんの話だとクビにしたこともあったみたいだから、半袖から長袖に変わる間にクビにならなかったあたり、優くんを一ライターとして一応に認めてはいるとは思う。期待値は置いといて。

 

対照的な片岡さんと三ツ村くん

 5話の冒頭で、優くんの記事(寛さんの話書いてるのかわいいよなぁ)が伸び悩んでいるというシーンで、優くんが「すいません」と謝ったあとの三ツ村くんのセリフ。

「怒ってるんじゃなくて、対策をしようってことです」

 このセリフを言う前に、三ツ村くんは一度視線を外して改まって、という顔をする。めちゃくちゃ上司だな、って感じ。表現がうまい。どれだけチャラく見えても仕事は丁寧だと思う。おそらく今までもそうやって「伸びませんね」と言えばしょんぼりされ、あるいは逆ギレされてきたのかも。
 和田優に関して言えば、その逆ギレに近いことが「ヘッドハンティング」だったとも言えるわけで。三ツ村くんからすれば青天の霹靂。案の定お目目は真ん丸で、いかにも予想してませんでしたって顔をしてる。

 三ツ村くんは、陽気なキャラクターとは裏腹にいつも冷淡な物言いで優くんをグサグサ刺してしまうけれど、一方片岡さんは物腰もやわらかで優くんをベタ褒め。そりゃあ志麻ちゃんも言ってるけど、褒められるといい人に見えるよなぁ。そりゃそう。

 片岡さんも言ってるけど、やっぱりアルパカとカッパの記事は体当たりで取材しているからこそおもしろかったんじゃないかと思う。優くんは気づいていないかもしれないけど、ちゃんと足を運んで取材した記事はそこそこビューを稼いでいるし、それって「普段いけないところの詳細まで知れる」という情報としての価値があるからなんじゃないかなぁ。って話がそれた。

「ビューも大切ですが、一番重要なのは、その記事が持つ個性。他にはないオリジナリティです」

 と、片岡さんは言ってる。それはそのとおりなんだけど、結果的にタイトルを勝手に書き換えて炎上させ、記事を「見つけさせる」という手法を取る片岡さんに優くんは怒っちゃう。怒っていい。それは怒るところ。正解。
 で、思い返すと三ツ村くんは、はじめこそタイトルを変えたけれど、それ以降勝手に書き換えることはなく、それどころかつまらなければボツという残酷さ(ばくしょう)
 電話に出ない優くんに「すぐ電話に出るのが和田さんの唯一のいいところ」とひどいことを言う三ツ村くん。案の定志麻ちゃんに「それだけ?」と言われ「他にある?」と返事。ただ、これもよく考えれば記事が書けるのは当たり前なので、それ以外で仕事上のいいところとなると連絡が取りやすいくらいしかないよなぁ。あとはまあ、話しやすいとか。だから、言い方はひどいけど仕事をする人間からすると結構大事なことだと思うんだよな。電話にすぐ出てくれる人って、なかなかいないでしょ。まあ誉め言葉には聞こえないけどね。

 片岡さんは口ではやさしいことをいっぱい言ってめちゃくちゃ褒めてその気にさせるけど、実際ビューを稼ぐためにあの手この手を使ってしまう。それを「記事を埋もれさせないため」と言うけれど、埋もれさせない手立ては他にもあるし、いわゆる「釣り」や「タイトル詐欺」なんて、信用問題にかかわることだと思うけどなぁ。

三ツ村くんの意地と誇り

 優くんが「辞めさせてください」と言ったとき「わかりました。了解です」と清々しい声で答える三ツ村くん。

「もう、戻る場所はありませんからね。うちにも、意地と誇りがあるんで」

 このシーン、最初に見たときは相変わらず冷たいなぁ、と思ったんだけど、よく考えたらそうでもないのかな、と思って。優くんが直前で「すごく悩んだんですけど」って言っているのを聞いて、表立って「がんばってください」って言うのはおかしいから、代わりに退路を断つような言い方したのかな、とも。ただまあ、今までにもそうやって出て行って、のこのこ帰ってこようとする人がいたのかもしれないから、先に言っておいただけかも。
 でも、あのセリフのあと、印田さんと志麻ちゃんが浮かない顔してるのが映るのが気になって。ふたりは優くんのこと気にかけてたから、いざ辞めちゃうってなったらさみしいのかなとも思ってたけど、三ツ村くんにとって優くんが必要だって思ってたのかもしれない。なんせ公式Twitterが「名コンビ」と表していたくらいだから。

 優くんが再びクイデリのアルバイトに戻って、早速バズとぴに配達に……って、待て待て。なんで知ってんだよ! 優くんがクイデリのバイトやってるの!(ばくしょう)三ツ村くんの情報網どうなってんだよ。志麻ちゃんでさえ「電話もメールも返事がない」って嘆いてたんだぞ! どこ情だよ!
 それはそうと、随分と明るい声で登場する三ツ村くん。心なしか幼く見えるのは、目が笑っているからか。仕事のときって、大体眼光鋭かったからなぁ。大きな黒目でじっと優くんを見てた印象があったけど、クイデリでやってきた優くんに「こんにちは」って礼儀正しくご挨拶。

「聞きましたよ~? 大変そうですね」
「……そうでもないよ」

 この「聞きました」は、ニュースチェイスでの記事が炎上して、ネット番組でもやらかして、ニュースチェイスを辞めたって話だと思う。「大変そう」も、おそらくそうで、そこからどういう情報か知らんがクイデリのバイトをしてるってのも含んでるんだろうな。優くんが「そうでもないよ」って返すところに、優くんの成長を感じるし、これは優くんに芽生えたプライドなのかもしれないな。三ツ村くんにかっこ悪いところを見せたくない、弱音を吐きたくない、という気持ちの片鱗か?

「うちは結構大変なんです。エース記者が辞めちゃって、記事の回りが悪くなっちゃって」

 そのエース記者って……優くんのこと? と思わずハッとしてしまったセリフ。志麻ちゃんも印田さんも三ツ村くんを見ている。ここからの三ツ村くんの表情がたまらなくかわいらしい。
 息を吸う。視線を軽く外して、優くんに戻してから、明るく、でも軽くならないように言葉を吐く。

「うちで記事書いてもらえませんか」

 たったこれだけのセリフなのに、あの「もう戻るところはありませんからね」と言い放った人間とは思えないほどやさしい顔をしていて。言うの、勇気いっただろうなぁ。出て行くことに一ミリも余韻を残さなかった手前、もう一度一緒にやろうなんてなかなか言えない。三ツ村くんの「意地と誇り」は、本当に必要なものを手元に置いておくことのほうが大事だってことなんだな。

「ニュースチェイスでの記事読んでました。やっぱり和田さん、いい記事書くなぁって」

 今までに、こんなにかわいい顔をして笑ったことがあっただろうか(棒読み)
 三ツ村くんの笑顔は大体調子のいい感じでかわいいと思わせる笑顔ではなかったと思うし、実際、三ツ村くんは切れ者の印象はあっても(衣装のかわいさは置いといても)「キャー! かわいいー!」という印象は与えないタイプだったから、この期に及んで急に年下ぶりを発揮してくるの、さすがにずるいわ。お手上げ。
 優くんの記事が好調なときも炎上してるときも、いぶかし気な顔してたのにね。思うところあったのかな。こういう記事も必要だって思ったんだろうな。そのうえ炎上したのが「釣り」だなんて、今までの和田優ならぜったいないことだから、気づいたのかもしれないな。そのうえで、どうせならうちで発揮してくださいよ、と思ったのかも。

「このままだとバズとぴにもいつか限界が来ます。でも、和田さんがいたら変わるんじゃないかって思いました」

 変わっていかなきゃだめなんだ、とデスクとして思った。というところに、三ツ村翔星の成長がある。ユーザーに受ける記事でないとボツにしていた男が、和田優の存在(書く記事)によって少しずつ考え方を変えている。そういう人間としての変化が三ツ村くんにも訪れていることに、一視聴者としてはなかなかどうして、感慨深いものがあるんだけど。正門くんのファンだからかな、これは。

 このセリフのあと、優くんのことを大きな黒目でじっと見てるんよねぇ。ほんの少しの時間だけど。そのあとも、三ツ村はじっと優くんを見てる。言葉は冷淡だけど、案外に人情に厚い部分があって、なんだかほっこりするシーンだった。三ツ村回だったのかと錯覚する程度には。

 

今後の三ツ村くん

 4人前頼んで昼食に誘う三ツ村くんの用意周到ぶりが、今後も発揮されるのか否か。こんなにいい話のあとで、あの残酷な三ツ村くんに戻ってしまうのかも見どころ。まあ、優くんだからって贔屓するようなことはないだろうけど、今までと多少は距離感が変わる……かなぁ。印田さんと志麻ちゃんはもっと優くんに構ってくれそうな気がするけど。さてさて、どうなることやら。
 三ツ村翔星という役が、なかなかとらえどころがなくて難しい役だな、と思っていたから、5話でぐっと親近感が増したというか、こんな人身近にいたら楽しいだろうなっていう好感があってよかった。あの派手なビジュアルからは想像できなかったやさしい表情や声色で、何度も言うけど「ずるーい!」の一言に尽きる。あの温度差、普通に恋しちゃうレベルでしょうが。ときめいたわ、不覚にも。あと、ラストシーンのセットアップ、タールネックで十分かわいいのに萌え袖になっちゃってんのなんなんだ。狙ったか? すべて計算通りか? 三ツ村翔星の野望の一端なのか!?(混乱)
 できればこのままいいやつでいて欲しい。そんなファン心で締めたいと思います。では。